オビシャ(おびしゃ)


オビシャ

紹介
 1月から2月上旬にかけて、町内の各地区で「オビシャ」という神事が行われる。オビシャは利根川流域の埼玉県・茨城県・千葉県にかけて分布しており、弓で的を射てその年の豊作を占う行事といわれているが、中には弓を射る神事が伴わないものもある。ここでは芝山町内で行われているオビシャの一部を紹介する。

殿部田の男オビシャ
 殿部田地区の男オビシャは1月6日に行われる。正午頃、ほら貝を吹いて地区内を回り、オビシャの始まりを告げる。集会所に集まった地区の男性は、神事の後「酒相撲」を行う。これは地区の人たちが東西に別れ行司2人の進行によって杯を開けていく儀式で、傍らには豆腐と海草が用意してあり、つまみにする。

加茂の女オビシャ
 加茂地区の女オビシャは、1月第3日曜日に行われる。正午頃に集会所へ集まり、世襲の「カミモト」の差配でお祓いと玉串奉てんが行われ、これが終わると宴会となる。
 宴会がひと段落すると、汁椀のふたを杯にして酒を飲み、「オツイダチ」と呼ばれる神事を行う。カミモトをはさんで両親が健在な人と出産が近い人や子どもを授かりたい人が座り、杯を交わして安産や子孫繁栄を祈る。

白桝の男オビシャ
 白桝地区の男オビシャは1月20日に行われる。神前での神事が終わった後、盛り上がってきたところで「酒相撲」となる。両親が健在な人が行事となり、行事が東西より酒相撲を取る人を指名する。行事が酒を注ぐので3度飲み干すが、このとき一切しゃべってはいけないとされている。また飲み干すタイミングも合わせなければいけない。

新井田の女オビシャ
 新井田地区の女オビシャは1月25日に行われる。公民館に集まった女性は僧侶とともに子安観音を拝み、その後杯を置いた盆を持った人が下座から上座へ移動し、その後を「豊年だー、万作だー」と掛け声を掛けながら「ハネコ」をまく。続いて順番に酒を飲んでいく。酒を注ぐ役は両親が健在の人が就く。

牧野東の男オビシャ
 牧野東地区の男オビシャは1月15日に行われる(現在は直前の日曜日)。最初に行われるのは「三魂の儀」で、三段重ねの杯を上座から順に飲んでいく。
 三魂の儀が終わってしばらくすると「オズイダ」と呼ばれる酒相撲が始まる。東西から酒相撲を取る人が席に座ると、酒注ぎが杯に酒を注ぐ。酒相撲を取る人は口の周りを拭くともう一杯飲まなければいけない。


お問い合わせ
芝山町役場(法人番号:6000020124095) ・教育委員会 生涯学習課・文化振興係 (文化センター内)
電話:0479-77-1861
FAX:0479-77-1950
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