あしあと
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台風7号が令和6年8月16日以降、千葉県に接近し、大荒れとなる恐れがあります。
千葉県農林水産部担い手支援課から「台風に対する農作物等の技術対策」を参考に、大雨、強風への備えを確認願います。
また、農地・農業用施設の見回りを行う前には気象情報を十分に確認し、身の安全を確保したうえで、人命を最優先に
行動するようにお願いいたします。
1.ハウス周辺の表面排水の準備を十分に行い、ハウス内への雨水の流入を防止する。また、
排水がスムーズに行われるよう、排水路のつまりが無いか等も確認する。
2.ビニールハウスは、外周を見回り、押えのバンドでフィルムをしっかりとめ、窓、出入口
は閉めて固定する。できれば風当たりが強い外側の棟等を補強する。また、被覆資材に損
傷箇所があれば、直ちに補修する。
3.ガラスハウスは、窓、出入口を閉めて固定する。
4.ビニールハウス・ガラスハウスのいずれも、ハウスの周囲に風で飛ばされるものがないよ
うに、周辺を片付ける。また、排水状況を確認し、排水溝の整備に努める。
5.ハウスの出入口等開放部はしっかり固定してハウス内にかぜが入らないようにする。
可能であれば、風上側の出入口は内側からパイプ等でかんぬきをする等の補強をする。
6.停電に備え、タンクにかん水用の水を貯水する。自動換気や遮光カーテン等は手動開閉
用の器具や足場を準備する。発電機がある場合は環境制御機器や給液システムへの接続
の手順を確認しておく。
1.破損した場合は、速やかに補修する。
2.施設周辺に湛水しているほ場は、速やかに排水溝を掘り、排水に努める。
3.ハウス内に雨水が流入した場合は、できるだけ速やかに排水し、水が引いた後に、ベッド
を整形するとともに中耕する。
4.ハウス内に雨水が流入する等により、内部が多湿になって病気が発生しやすくなるので、防除
指針に従い殺菌剤を散布する。
また、根の活性が低下する等薬害が発生しやすい状態にあるので注意する。
※事前対策には「千葉県農業用ハウス災害防止チェックシート集」の活用が有効です。
千葉県農業用ハウス被害防止マニュアル等について
1.冠水や滞水に備え、排水溝の整備等表面排水の準備を十分に行う。また、排水路の詰まり
がないか等も確認する。
2.ネギ、果菜・葉菜類等茎葉の被害により大きな減収や品質低下が予想される野菜については、
以下の対策を行う。
(1)あらかじめ土寄せをして倒伏を予防する。
(2)支柱強度や結束部分の確認をして弱い部分は補強をする。
(3)防風網や不織布等でべたがけをして茎葉や果実の傷みを防ぐ(資材が飛ばされないように
注意し、台風通過後は速やかにはがす)。
1.速やかにほ場の排水を図る。
2.栽培中の作物には、防除指針に従い殺菌剤を散布し病気の予防に努める。根の活性が落ちる等、
薬害が発生しやすい状態にあるので注意する。
3.播種直後の秋冬にんじんは土壌表面が硬くなると発芽不良になりやすいので、手押し中耕除草
機等で表層の土を砕き、発芽を促す。
4.栽培中の作物では、土壌の表面が乾いてきたら、追肥用化成等を用いて追肥を行い、軽く中耕
を行うことにより、生育の回復を促す。
1.ブドウ
(1)多目的防災網の設置の有無にかかわらず、棚が上下して果実が落下するのを防ぐため、棚の
所々に振れ止めを設置する。棚から針金等を垂らし、重石(ブロック、土を入れた肥料袋等)
をつけて棚が振れないようにする。設置場所は樹と樹の間等揺れやすい箇所に重点的に設置
する。
(2)多目的防災網を設置してある園では、押え紐や控え紐(網が風で飛ばされないようにに、所
々に網から引いてある紐)の補強を行う。
(3)防風垣、防風網の補強整備する。
(4)排水条件の悪い園では滞水しないよう整備する。
2.果樹全般
(1)支柱の取り付けを行う。主幹には、竹や丸太等で3方から支柱を取り付ける。
(2)果実が大きくなって下がってきているので、主枝、亜主枝、側枝も支柱を取り付ける。
(3)水田等排水の悪い園では、滞水しないよう、はけ口をつくっておく。
1.ブドウ等
葉の損傷の激しい園では、防除指針に従い殺菌剤を散布し、病害感染を予防し葉を健全に保つようにする。
2.果樹全般
(1)倒伏した樹は、無理のない範囲で徐々に起こし、土寄せし支柱を立てる。
(2)園の排水を心掛け、滞水した場合は速やかに排水を図る。
(3)多目的防災網の防風ネットが破損した園では、直ちに修理し、次の災害に備える。
(4)収穫期を控えた果樹への農薬散布は、特に収穫前使用日数に注意する。
(5)降雨後に潮風が吹いた場合は、スプリンクラー等でできるだけ速やかに大量の水を散布し、葉に付着
した塩分を洗い流す。
1.排水の悪いほ場では、あらかじめ排水溝等の整備をして、冠水や滞水に備える。
2.支柱の打ち増しやフラワーネットの点検・補強を行う。
3.小ぎく・アスター・けいとう・ひまわり等、茎葉の被害により大きな減収や品質低下が予想される
花きでは、防風ネットを張る。
1.風により折れた枝や株は整理し、倒伏した切り花類は枝の曲がらないうちに無理のない範囲で
早く立て直し土寄せする。
2.数時間滞水した苗物や鉢物は、その後乾燥ぎみに管理する。また、多湿により病気が発生し
やすくなるため、防除指針に従い殺菌剤を散布する。
3.育苗中のものや定植直後のもので冠水被害を受けた場合は、速やかに汚れを洗い流し、回復に
努める。なお、回復の見込みがない場合は、除去し、苗があれば定植し直すか、再度播種準備
を行う。
1.排水路の詰まりの点検・補修を行い、冠水や滞水に備える。
1.登熟期のほ場では、倒伏、冠水による穂発芽等の品質低下を防止するため、早期に排水を図る。
2.滞水期間の長いほ場や冠水したほ場の稲は、他のほ場の稲とは区別して収穫、乾燥し、全体の
品質を下げないようにする。
3.晩生品種や晩植えした場合は、台風の通過後に乾燥した風が吹くと、稲体の水分が蒸発し急性
萎凋症状が発生するおそれがあるため、可能であれば湛水し水分を供給する。
4.稲刈り後のほ場で稲わらが吹き寄せられ、一部分に集中し堆積した場合は、可能な限り散らす
か、ほ場外に持ち出してから耕うんする。
1.水田転換畑等では、排水溝を確実に排水路につなげる、畦畔を切る等して早急な排水対策を行う。
1.ほ場がかん水しないように明渠を掘る等、排水対策を行う。また、台風後に病害が発生しやすい
ので、よく観察し、必要に応じて防除指針に従い殺菌剤を散布する。
1.畜舎の周囲に風で飛ばされるものがないように、周辺を片付ける。必要に応じて補強、固定等の
措置を取る。また、排水状況を確認し、排水溝を整備する。
2.停電の発生に備え、発電施設がある場合は燃料の準備、試運転を行う。また、貯水タンク等によ
り飲水を確保する。
3.収穫間近の飼料作物は早めに収穫調製する。
4.ロールベールサイレージは田や畑周辺に置かずに飼料庫に収納する。
1.天候が回復した後、直ちに畜産施設内及びその周辺の排水に努める。また、土砂が流入した場合
には、再度の土砂流入等の事故に十分注意しつつ、土砂を除去する。
2.畜舎、牧柵、防鳥ネット等の施設に破損、汚損がないか確認し、必要に応じて補修、洗浄、消毒
を行う。飲水に適した水の給与や飼養家畜の健康観察等、衛生管理を徹底し、家畜の伝染性疾病
の発生予防に努める。
3.台風通過後に気温上昇の恐れがあるので、畜舎内温度に注意し、換気を行う。
4.機械・施設への通電を再開する際には漏電やショートに留意した対応を行う。
5.保管している飼料が冠水等の被害を受けた場合には、当該飼料の家畜への給与は中止する。
6.飼料作物及び稲わら
(1)冠水や浸水等の被害を受けたほ場においては、速やかな排水に努める。
(2)収穫期にある飼料作物は、天候の回復後に収穫を行う。トウモロコシ等の長大作物が倒伏し
し場合は、品質低下を防ぐため、天候の回復後、速やかに収穫を行う。
(3)稲わらの収集を行う場合は、天候の回復後、乾燥させた後に土汚れ等が無いことを確認した
上で飼料に用いる。
参考資料